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アニサキス、それともアニキサス(兄貴刺す)?よくある間違い...かな?

最近、ネットでアニサキスをネタにした話をよく目にします。
アニサキスとは、線形動物門双腺綱桿線虫亜綱カイチュウ目アニサキス科アニサキス属に属する動物の総称なのですが、要は海洋生物に寄生する寄生虫です。
ヒトに寄生すると、激しい腹痛と嘔吐を起こすアニサキス症を発症します。
ヒトは、寄生されたサバ、サケ、タラ、イカ等を食べることで経口摂取し体内に寄生することになります。なお、ヒトの体内で成虫になることはないので、卵を産むことはないそうです。

さてアニサキスのネタなのですが、多くがイカの処理をみれば美味しい寿司屋を見極められるというものです。
どういうことかというと、アニサキスは加熱または冷凍処理で死滅させることができます。このため、生のイカを出す寿司屋では、イカの表面に包丁を入れることでアニサキスを殺すのです。一方、冷凍イカを出す寿司屋はアニサキスは死んでいるため、包丁を入れる必要がありません。
包丁を入れるには人件費がかかるため、回転寿司でのネタの良し悪しを判断する材料になる、という訳です。

ところが、そういった記事にアニサキスのことをアニキサスと表記しているものが見られます[1]。
結構、ちゃんとした編集室の記事なんですが間違えていることが多くて、レビューがしっかりしていないということですから、まさにアニサキスは出版社の品質を見極める寄生虫なのかもしれません。アニキサスで検索すると、ボロボロ出てきます。
チョックストーンをチェックストーンと書いているのと同じ...かな?

[1] SPA!外食店取材班: "寿司屋の鮮度へのコダワリは「イカ」を頼めばわかる", 日刊SPA!, 2014-8-28, <http://nikkan-spa.jp/681188>.

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インスタント麺を頻繁に食べると早死にするか?

ハーバード大学とベイラー医科大学との共同研究です[1]。
シンらの研究グループは、インスタントラーメンをよく食べる人には心血管疾患症の傾向が見られ、心臓病は糖尿病、脳卒中のリスクが高くなり早死にする確率が高いことが分かったと発表しました。ただし、この論文には詳細なデータは掲載されていない様です。
元々インスタント麺には、食塩 (ナトリウム) が多く含まれています。ナトリウム1gは食塩2.54gで、成人男性一日の塩分摂取量は3.5g未満なのですが、小さいカップ麺でも2~3gのナトリウムが含まれています[2]。即ち、カップ麺1個で一日の塩分量を軽く超えてしまいます。
それでは、どうすれば良いでしょうか。
同じニュース[2]によれば、カリウムには非塩作用があるので、カリウムを含む野菜を一緒に食べ、スープを飲まないといった対策でナトリウムの摂取量を減らせられるそうです。
撮影や山で食べるインスタント麺は美味しいので、ついつい食べ過ぎてしまうのですが、気を付けたいものです。

[1] Hyun Joon Shin, Eunyoung Cho, Hae-Jeung Lee, Teresa T. Fung, Eric Rimm, Bernard Rosner, JoAnn E. Manson, Kevin Wheelan, Frank B. Hu; "Instant Noodle Intake and Dietary Patterns Are Associated with Distinct Cardiometabolic Risk Factors in Korea", The Journal of Nutrition, Vol.144 No.9, 2014-9, http://jn.nutrition.org/content/early/2014/06/25/jn.113.188441.
[2] 伊藤亮太: "カップ麺好きに注意警報!成分表示のNG見方で危険なアレ", Wooris, 2013-5-10, http://wooris.jp/archives/19014.
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テールランプでの挨拶は事故を減らすらしい

日本では、割り込みや急な車線変更等で後ろの車に迷惑をかけたかな、と思った時にハザードランプを使用することがあります。ハザードランプは、正式名称を「非常点滅表示灯」と言い、本来は後続や周囲のドライバーへ危険を知らせる目的で使用するものです。私は、道路工事で停車する際も、ハザードランプを点けて後続に知らせる様にしています。先頭で停車していると、勘違いして私の前に出ようとするドライバーもいますが...
さて、このハザードランプは、前述の感謝の意を表す、挨拶代りの使い方をするものではありません。HONDAでは、会釈や手で合図することを推奨しています[1]。ですが、便利なのか私もハザードランプを挨拶代りに使ってしまっています。

この様な挨拶としての使い方は日本だけかと思いましたが、イギリスやアイルランド、北欧諸国で行われているそうです[2]。中には、ハザードで挨拶されると、後ろのドライバはパッシングして返す、という習慣がある国もあるようです。
IRTAD (International Traffic Safety Data and Analysis Group: 国際道路交通事故データベース) によれば,この様な習慣がある国の事故率が低いという結果が出ているそうです。ただ、統計的な分析はされていないので、因果関係があるかはわかっていません。

[1] 本田技研工業株式会社: "ハザードランプの合図の意味", http://www.honda.co.jp/afterservice/advice/hazard-lamp/index.html.
[2] wordpreneur: "How Japanese drivers say Thank You. Pretty cool! ", reddit videos, http://www.reddit.com/r/videos/comments/2dswe3/how_japanese_drivers_say_thank_you_pretty_cool/, 2014-8-19.
[3] IRTAD: "Latest publications", http://internationaltransportforum.org/irtadpublic/.
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Facebookに関する研究2つ

Facebookに関する海外の研究成果を、日本のニュースサイトが取り上げていました。
原著である論文は有料のため、ハイライトと要約しか目を通せていません。


フェイスブックのプロフィール写真でその人性格がわかる(英研究)
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52170845.html
カラパイアが紹介しています.
英ウルヴァーハンプトン大学アザール・エフテカール氏の研究成果[1]です.
彼女は,Cyberpsychology研究をテーマにFacebookのプロフィール写真とその人との関係について調査しました ( どうやら,Facebook Photo ProfileとBig Fiveとの関連に関する研究がテーマのPhD. Studentらしいです).
調査は,17歳から55歳の115人 (70%以上が女性) に対し行い,Facebookユーザの写真に関する行動と性格特性 (ビッグファイブ) との関連について,重回帰分析を行いました.なお,人間の性格特性を5つに分類するビッグファイブは,あまり適切ではないという意見もあります.
さて,彼女の研究の結果,以下の成果が得られました.

・多彩な性格特性を有するFacebookユーザは,アルバムを設定して色々な写真をアップロードする.
・外向性傾向が強いユーザは,より多くの友人を持っているが,写真をかなりアップロードするだけでなく,頻繁にプロフィール写真を変更する傾向がある.
・情緒不安定性傾向が強いユーザは,膨大なアルバムがあり多くの写真をアップロードする傾向がある.
・勤勉性傾向が強いと自分(で作った?)のアルバムとビデオをアップロードする傾向がある.
・Facebookの友人に対し「いいね!」をしている人は,プロフィール写真に対し「いいね!」やコメントをより受け取る傾向がある.

Facebookでの関係はサイバー上だけに限られたものではなく,リアルな世界での関係を反映しているらしいということです.
これは,友好的な人はFacebookでも友好的で「いいね!」やコメントを獲得しやすいということでもあると考えられます.

[1] Eftekhar, A., Fullwood, C., Morris, N; "Capturing personality from Facebook photos and photo-related activities: How much exposure do you need?", Computers in Human Behavior, Vol. 37, pp.162-170. 2014-8, .
[2] Kizha T. Trovillas: "Do You Post Lots of Photos on Facebook? Study Says You May Be Neurotic", CHINA TOPIX, 2014-8-9. .

「孤独な人ほど Facebook で個人情報を公開しまくっている」との研究結果
http://rocketnews24.com/2014/06/04/447865/
RocketNews24からです。
豪チャールズ・スタート大学助教Yeslam Al-Saggaf氏と講師Sharon Nielsen氏による研究[3]を紹介しています.
彼らはFacebookで一般公開している女性ユーザ616名についてタイムラインへの書き込みを確認したところ,半分の308名は孤独なグループ,残りの308名は寂しさを感じていないグループに分類されたそうです.
さらに孤独なグループについて調査したところ,このグループのユーザの多くが好みや交流関係,中には住所まで記載していました.
逆に寂しさを感じていないグループのユーザの多くは,詳しい個人情報を載せていなかったということです.
アル-サガフ博士によれば,孤独を感じている人ほど共通の趣味を持つ他人が連絡をとれるように個人情報を公開する心理が働いているのではないかと推測しています.
別の実験では,82名の被験者に1日5回,2週間にわたってFacebookで幸福感や友達との付き合いに関するアンケートを答えてもらいました.その結果,Facebookに費やす時間が長くなるほど,幸福感と満足感が減少していったそうです.

[3]Yeslam Al-Saggaf, Sharon Nielsen; "Self-disclosure on Facebook among female users and its relationship to feelings of loneliness", Computers in Human Behavior, Vol. 36, 2014-7, pp.460–468.
[4] Rebecca Hiscott: "Why your Empty Facebook Profile Is A Good Sign", The Haffington Post, 2014-6-3.

ん~...2つ目の記事は,ちょっと身に覚えがありそうな気がします.
皆さんは,どうお感じになったでしょうか.
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食に関する話題4つ

LITERA から、食に関する4つの本が紹介されていました。
目を通す時間がないので、紹介記事からです。

まず文献[1]の紹介記事である「牛乳も危険? 食品業界がばらまく「社会毒」」<http://lite-ra.com/2013/12/post-57.html>では、牛乳と砂糖について述べています。
最初に、牛乳は骨を強くするは「嘘」だそうです。ビタミンCは、骨の健全性に必要なコラーゲンの合成に不可欠なものです。しかし、牛乳はビタミンCを弱める働きがあるそうです。世界で最も牛乳を飲んでいるノルウェー人の骨折率は、日本時の5倍というデータがあるそうです。
牛乳に含まれる脂肪の多くは飽和脂肪酸だそうです。飽和脂肪酸はコレステロールを増やすため、動脈硬化・心臓病・脳卒中等の原因となります。また、畜産牛の牛乳には成長ホルモンや女性ホルモンが含まれていることがあります。この性ホルモンは、性ホルモン系の癌である前立腺癌・乳癌・卵巣癌の発症リスクを高めます。
次に、砂糖です。脳には、ブドウ糖が必要だが砂糖が必要なわけではありません。脳には、グルコースや炭水化物が分解されたブドウ糖が必要であるのは確かですが、直接血糖値を上昇させる糖 (直接糖と言います) である砂糖が必要なわけではありません。直接糖は、細胞を破壊しやすいためウイルスや細菌に感染しやすく、アトピー等のアレルギーにもなりやすいのです。メタボや癌のリスクも高まります。
最近では、果糖や人工甘味料を使用した食料品が増えています。果糖は果物に含まれる糖分で、食後の血糖値を上げない甘味料としてよく使われています。しかし、果糖の摂り過ぎで肥満や脂肪肝になるとの研究報告があります。
果物から果糖を摂れば繊維質も一緒に摂ることになり、糖の吸収が穏やかになります。しかし加工食品に使われている果糖の多くがコーンで、高フルクトース・コーンシロップ(HFCS: High Fructose Corn Syrup) と呼ばれるものです。これは、ブドウ糖果糖液糖といえば馴染みがあるのではないでしょうか。ブドウ糖果糖液糖は繊維質が取り除かれているため、糖分が吸収されやすく健康に被害が及びやすいそうです。
さらに問題なのは、アステルパームやスクラロースといった人工甘味料です。アステルパームは、インスリンとレプチンの値を上昇させ、糖尿病の要因となりかねません。スクラロースは、成長の遅れや赤血球の減少、甲状腺の働きを抑え、肝臓や脳の肥大や肝臓細胞異常、卵巣萎縮、白内障の可能性が高まるそうです。
これらの人工甘味料は、特定保健用食品にも使われており、常飲すると健康への影響が心配されます。ちなみに、スクラロース、アステルパーム、アセスルファムKは3大有害人工甘味料と呼ばれているそうです。

次に、文献[2]の紹介記事である「アクエリアス、トクホのヘルシアも!?  実は体に悪い飲料とは」<http://lite-ra.com/2014/07/post-215.html>です。
代表的なスポーツ飲料であるポカリスエットには、糖分が31g/500ml含まれている一方で、カルシウムは10mg/500ml、マグネシウムは3㎎/500mlと少ないそうです。カルシウムやマグネシウムは食事から摂るにしても、砂糖が多いのが気になります。
アクエリアスやヘルシアウォーターには前述のスクラロースが使われており、こちらも避けた方が良さそうです。キリンメッツコーラには、複数の人工甘味料が使われており大量の摂取は避けた方が良さそうです。

続いて、文献[3]の紹介記事「催奇形性成分、死に至る場合も!? 効かないサプリ、体に悪い健康食品です。
文献[3]では、テレビショッピングやコマーシャルでお馴染みのサプリメントについて書かれています。記事では、サプリメントで良く聞く成分として「グルコサミン」「コラーゲン」「ビタミンC」を取り上げています。
グルコサミンは、骨関節炎の軽減効果が期待されていますが、効果はないとの研究結果もあるそうです。グルコサミンは短期間かつ適量での摂取は問題ないのですが、過剰かつ長期間に摂取すると血糖値や血圧、血中コレステロールが上昇するそうです。
残念なことに、コラーゲンは口から飲んでも (経口からでは) 効果がなく、また皮膚に塗ったとしても多少保湿効果があるだけだそうです。
サプリメントに使われているビタミンCにいたっては99%が合成されたもので、病気が治癒したり健康が増進する効果はないそうです。サプリメントは、錠剤であるがゆえに過剰摂取しやすい傾向にあり、乳幼児や高齢層、妊婦・授乳婦、または肝機能や腎機能が低下している方には健康に問題が出ることがあります。
ビタミンCだけでなく、ビタミンAは妊娠初期に過剰摂取すると奇形を生じさせる催奇形性という性質があり、ビタミンEはサプリメントとして過剰摂取すると死亡率が高まるとの報告があります。ビタミンB6を50mg/日摂取したオーストラリア女性が、脚が末梢神経障害になったとの報告もあります。
ビタミンDは、長期間の過剰摂取で血中カルシウム濃度が上昇し、血管や心臓等の内臓にカルシウムが沈着しやすくなり、腎臓に沈着すると尿毒症になり死に至ることもあるそうです。
またサプリメントは、錠剤として質量と形状を保つために、乳糖や決勝セルロース、微粒二酸化ケイ素、着色料、甘味料、香料、保存料等が使われていることがあるそうです。
サプリメントは、医薬品と違い業者任せの品質管理が行われ提供され基準がありません。業者の中には、中国産の原料や添加物が使われているものもあるようです。
サプリメント自体、原価率は10%以下と言われています。ですから、初回は激安にしても元が取れるビジネスモデルになっているのです。

最後に、文献[4]の紹介記事「病死した鶏も? 期限切れよりもっと怖いマクドナルドの中国産鶏肉です。
上海福喜食品の鶏肉が国際的に問題となりましたが、それ以上に恐ろしい実態が述べられています。中国・河南大用食品グループでは、病気で死んだ鶏を、長期にわたり加工販売し有名ファーストフードに販売していたとの噂が流れ、日本マクドナルドが鶏肉原料の一部として扱っていると認めたそうです。
さて、記者が養鶏場へ向かうと、劣悪な環境で数万羽もの鶏が病死しており、中国ではそれを防ぐために抗生物質を大量に与えているそうです。
出荷時には、この抗生物質を排出する休薬期間が必要なのですが、中国ではその期間がないため抗生物質漬けとなった鶏が工場へ出荷されることになります。また、中国では農薬として禁止されている有機塩素が未だに使われている所があり、残留した土地で収穫された穀物を餌として食べた鶏には、有機塩素が約10倍に濃縮されてしまうことになるそうです。

中国だけでなく、イギリスの鶏肉加工工場でも衛生管理が問題視されており、食の安全がどんどん脅かされている気がします。

[1]内海聡:"医者とおかんの「社会毒」研究", 三五館, 2013-11.
[2]『週刊文春』特別取材班: "中国食品を見破れ スーパー・外食メニュー徹底ガイド", 文藝春秋, 2013-8.
[3]渡辺雄二: "飲みものの危険度調べました 子どもや家族が安心できる市販のドリンクはどれ?", 三才ブックス, 2014-1.
[4]左巻健男: "病気になるサプリ 危険な健康食品", 幻冬舎, 2014-7.

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薄毛予防と頭皮ケアとの関係

SPA!に興味ある記事が掲載されていました。

ハゲ予防と頭皮ケアは一切関係がない?
http://nikkan-spa.jp/667088

東京メモリアルクリニック院長 佐藤明男氏へのインタービュー記事なのですが、今まで関係あると思っていたことが全くない、ということがわかり、少しショックというか安心したというか、複雑な心境です。
要約すると、以下の通りです。

  • 頭皮ケアは、薄毛予防には全く効果がない。
  • 禿げるか否かは、遺伝で決まる。
  • ストレスで禿げる科学的根拠はない。円形脱毛症は投薬治療以外ない。
  • ワカメ等の海藻類は髪の艶が出るかもしれないが、毛に良いという根拠はない。
  • 毛を生やす細胞は皮膚の下にあるため、整髪料が薄毛の原因になることはない。
  • シャンプーをしすぎると髪の成長に必要な角質がとれ、薄毛を助長する。シャンプーが頭皮を洗うというのも間違い。


薄毛対策に大金を投資する人は少なくないため、企業はあの手この手の商品戦略を行っているわけです。
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山のマナー・生活術

 2014年を迎えた成人式の連休を利用して、写友と共に冬山撮影トレッキングに出かけました。
 テント泊でも良かったのですが、写友は耐えられないということで、久しぶりの山小屋泊となりました。
 そこで別のパーティと一緒になったのですが、山小屋にもかかわらず、朝のドタバタ劇にはちょっとびっくりしてしまいました。保温ポットが無くなった、携帯電話が無い、手袋が落ちているぞ、等々。山小屋の方から、「最近の山岳会やクラブでは厳しくすると辞めてしまうため、厳しく教えない。このため、友人同志の感覚で山に来るパーティが多い」という言葉を聞きました。仲良しこよしで来てしまうため、基本的な山や生活の技術が身につかないまま、登山歴だけが伸びていくパターンです。
 ある山では雪渓の上りでキックステップをしていく際に、踵で蹴りこむとおっしゃる方が...さすがに危険だと思い、「つま先で蹴るんですよ」と教えてあげました。
 私がいた山岳会は、まるで軍隊の様なところでしたが、技術だけでなく山での生活についても厳しく叩き込まれました。おかげで事故は少なかったと思いますし、山岳会を離れても山を楽しむのに必要なスキルが忘れずに身についていると思います。
 教えられたことだけでなく私の経験も含めて、山におけるマナー・技術についてまとめました。
 生活技術については、色々なやり方があると思いますので、必ずしもこうしなければいけない、というものでもありません。

(準備編)
  • 装備は必要最小限にする。枕、電気シェーバは要らない。
  • 寝袋は、専用の圧縮袋やテープで縛り小さくする。
  • 計画書を作成しておく。計画書には、可能性のある行動予定を全て記載しておく。
    遭難した時に、捜索する範囲を絞りやすいからである。これは、捜索の際の費用を少なくできるメリットがある。
  • 万が一の事故に備え、緊急連絡先や友人等の連絡先リストを作成しておくと良い。
    そのリストは、緊急連絡者に託しておく。
  • 空腹の状態で食料の買出しをしない。ついつい買い過ぎてしまうからである。即ち、荷物が増える。
  • パッキングしたら、ザックが自立できることが望ましい。バランスが良くパッキングされているからである。
    また、ザックに色々ぶら下げるのは引っかけて危険なため、すっきりさせておくことが好ましい。
  • パッキングで、重いものは上に軽いものは下にと書かれているものが多いが、トップヘビーになりバランスが悪くなる。
    背中の辺りにテント、燃料等の重量物を、上部に飲料水や行動食を置くとバランスが良い。


(アプローチ編)
  • 公共機関で移動する場合、ピッケルやストック等は専用のカバーを付け、ザックにつけずに手で持つかバッグに入れて移動する。ピックに布テープや荷造り用テープを張り付けてザックにつけて移動している人を見かけるが、非常に危険である。自分が、そのピックで殴られることを考えれば分かることである。私は、靴バッグにピッケル、アイゼン、輪カン等を入れ、ストックを手で持って移動する様にしている。
  • 他の乗客に迷惑がかかるので、ザックを担いだまま電車に乗り込まない。
  • 軽量化を考えれば登山靴でアプローチすることが好ましいが、靴底を長持ちさせるためには草履等でアプローチする方が良いだろう。草履は、そのままテントサイトで利用できる。できるだけ薄いものが良い。
  • Crocs等の合成樹脂の草履をザックにカラビナ等で留めている人を見かけるが、藪等で引っかけてバランスを崩しやすいので出来るだけザックの中に入れられるものが良い。


(行動編:全般)
  • ザックのストラップを緩めている人を見かける。バランスを崩しやすく、岩稜帯等では危険である。ウェストベルト、チェストベルト等のストラップを緩まない様に確認しておくことが大切である。特に下りでは荷物が暴れやすいので、体に密着させるようにしておく。ただし、きつく締める必要は無い。
  • 走らない。登山道で走ることは危険である。浮石や木の根等で足をとられ、転んで擦りむく位なら良いが、転落等したら大変である。自分だけではなく、目撃した登山者も登山を中断して救助しなければならず迷惑をかける。怪我をせず、五体満足で下山することを目的に、リスクを回避することが大切である。
  • すれ違う際に挨拶を交わす様にしよう。その理由は?と聞かれて答えられない人が少なくないようだが、ただ挨拶をするのではなく、相手の顔や服装、装備等を見ておくことが大切なのである。もしすれ違った人が遭難事故に遭った際の貴重な目撃情報となるからである。従って、ただ挨拶をすれば良い、というものではない。
  • 山では登り優先である。その理由は?と聞かれて、登りの方が疲れているから道を譲る、という答えが返ってきそうだが、おそらく違うと思う。往々にして登る人に道を譲ると、一休みしたいから先に行けと合図されることが多い。私は、下る側が先に登ってくる人に気付きやすいのが理由であると類推している。このため、下る側は上る側よりも先に安全な場所に避けられる。また、下ることで落石を起こしやすく、下にいる人に怪我を負わせる可能性が高い。このため、上りを優先にして先に通してから下るというルールになったと考えられる。ただし、岩場やザレ場、鎖場等では、下りの方が危険なことがあり、先に下ろさせた方が良い場合もある。この場合、お互いに声を掛け合い譲り合うことが大切である。
  • 声を掛け合おう。上記と関連するが、鎖場等であと何人下りるのか、何人上るのか、等を声を掛け合い確認しあえば渋滞を避けられる。岩場や鎖場で渋滞することは危険であり、何人かずつ交互に通す様にした方が良い。
  • 休憩する時に、荷物を置いたり座ったりして登山道を塞がない様に注意する。
  • 岩場で休む場合、岩に背を向けて休まない。落石に気がつきにくいからである。特に、ゲレンデ(クライミングの練習場)では、絶対に岩に背を向けないこと。岩だけでなく、人が落ちてくることがある。
  • 作業をしながら歩かない。特に前方から視線を外して物を出したり、仕舞ったりする際は、必ず止まって行う。パーティで行動している際は、声をかけて止まること。飴等の行動食は、直ぐに取り出せるようにしておき、片手で口に入れられる包みのものが良い。これならば、歩きながらでも問題ない。
  • 呼吸を整えたり、物を出したり仕舞ったりする際は、登山道を空ける。
  • 前のパーティが遅い場合は、「避けられる場所があったら、先に行かせてください」と声を掛ける。岩場等で「先に行かせて」等と声を掛けるとプレッシャーを与え事故の元になる。そもそも、自分達が遅く出発したのが悪い。急ぐのならば、誰よりも早く出発するべきである。
  • 大勢のパーティが狭い場所で休む場合、固まらずに分散して休むと、他の登山者に迷惑をかけにくい。固まって休みたい気持ちは分かるが、狭い場所で固まって休むと、登山道がより狭くなり危険である。この様な事態を避けるため、先頭の人はある程度休むポイントを考えながら歩くことが好ましい。
  • すれ違う際は、ザックを山側に向けて山側に避ける。山側に向く場合は、ザックがぶつからない様に片足を斜面に出し、お辞儀する様な姿勢で通過者を見るようにすると良い。谷側に避ける、背中を相手に向けると、接触して大事故につながる恐れがある。
  • 広くない道で、広がって歩かない。広い道だからと言って広がって歩かない。基本的に1列で歩く。二人パーティで広い道を並んで歩くことは問題ないが、5~6人がバラバラと広がって歩くのは他の登山者に迷惑がかかるし、見た目に悪い。
  • タバコを吸いながら歩かない。他の登山者の迷惑になるし、山火事の恐れもある。ポケット灰皿を準備し、立ち止まって灰も灰皿に入れるようにする。
  • スマホや携帯電話を触りながら歩かない。
  • スマホやタブレットの地図で済ませない。必ず5万分の1や2万5千分の1の地図を携帯すること。電池が無くなったり故障した時に何も確認する手段が無くなる。
  • 充電サービスを行う山小屋も増えてきたが、基本的に携帯電話は緊急用として電源を切っておくこと。山間部では電波が入らない箇所も多く、電池の消耗が早くなる。必要な時以外は電源を切っておくこと。
  • ゴミ袋をぶら下げて歩かない。引っかけてゴミを散らかしたり、場合によっては猿やカラス等に持っていかれる恐れがあるからである。止むを得ない場合以外は、必ずザックの中に入れておくこと。
  • 稜線上で雷に遭遇したら、とにかく高度を下げること。じっとしていも、雷が落ちるリスクは変わらない。近くまで来たら身を低くして動かないことが肝要であるが、少しでも高度を下げてリスクを小さくする方が良い。場合によっては、荷物を置いて身を軽くして避難することも考えること。
  • 雷が近づいたら、大きな木の下に逃げ込むのは間違いで、むしろその木に落雷し危険である。
  • クライミングをする場合、直ぐに使える様にナイフやコンパス、笛を首からぶら下げるが、縦走の場合は木の枝等に引っかけて、却って危険であるという話もある。ただし、直ぐに取り出せる様にウェストポーチ等に入れておくのが良い。
  • ナイフに大刃と小刃がある場合は、大刃を使うこと。小刃はいざという時の予備と考える。両方とも使うと、両方とも切れなくなって、いざという時に使えないことになりかねない。


(行動編:無雪期)
  • 休憩は、涼しい場所を選ぶ。日陰の少ない稜線では仕方がないが、風通しが良く、陰がある場所を選んだ方が、熱くなった体を冷ますのに良いからである。
  • 幕営場には、遅くても昼過ぎには到着する様に心掛ける。午後になると天気が崩れやすいからである。小屋泊の場合は、15:00を目途にすると、小屋に迷惑がかからない。
  • ルートを外さないようにする。木道等で避けられない場合は止むを得ないが、出来る限り自然にインパクトを与えない様に注意する。


(行動編:積雪期)
  • 休憩は、陽があたる風のない場所を選ぶ。積雪期は体が冷えやすく、行動中にかいた汗が冷えて、体を冷やしてしまうためである。また、冷えそうな場合は、直ぐに上着を着る様にした方が良い。
  • キックステップで、名前の通り思いっきり蹴り込んでいる人がいるが、そんな必要は無い。足を上げて下ろすだけで十分である。下りも同様である。そのままストンと足を下ろし、自分の体重でキックステップをしていけばよい。
  • キックステップされた上りのルートを下りに使わない。折角階段状になったルートを、下りで崩していく輩がいるが、ルートを外して下るのがマナーである。但し、春の雪面で踏み抜く恐れがある場合は、上り下り共に同じステップを使った方が安全である。
  • スノーシューはステップが作られたルートを使わない。スノーシューはステップを崩すので、上り下り共にステップがきられたルートを使わない。また、狭い登山道でキックステップがある場合は、スノーシューを外して歩くこと。北横岳 (北八ヶ岳) では、スノーシューの人がステップを崩していくことで大問題になっている。なお、輪カンの場合は、ステップを利用して登って良い。
  • ピッケルをぶら下げて歩かない。しっかりとザックに括り付けるか、手で持つこと。初心者は斜め掛けのピッケルバンドを使うこと。
  • ピッケル、アイゼン等の道具を使えるようにすること。道具はファッションではない。少なくとも、雪上トレーニングを行い、滑落停止等の動作を一通り行えること。使えないならば冬山に入らないか、ピッケルが不要なルート (上高地や北八ヶ岳、等)に止めること。


(生活編)
  • 持っていくテントを設営できるようにすること。
  • 燃料、バーナーは、バラバラに持たないこと。燃料は分散させても、バーナーだけということは避けるべきである。不測の事態の際に、バーナーはあっても燃料が無い、ということになりかねないからである。
  • テントの本体とポールは、できるだけ同じ人が持つこと。設営地で直ぐにテントが設営できる。ただし、天候が悪い場合は、全てが揃ってから設営した方が良い。
  • テントを傷めないようグランドシートを敷く様になっているが、積雪期は不要である。
     なお、私は無雪期でも一人の場合は、荷物を減らすためグランドシートは使用しない。
  • ゴミは、小さい袋に詰めていき、徐々に大きな袋に詰めていく。最初から大きな袋に詰めていくと、ゴミが膨れてしまうからである。小さく詰めることでゴミが膨らまずに済む。
  • 飲んだビールの空き缶は潰しておくと良い。石があれば叩いて潰す。無ければ靴で踏むか、手で潰す。なお、潰し方にコツがある。
  • テント内の荷物はザックカバーに入れておくと、散らばったり濡れたりしない。
  • スーパーの買い物袋は、ガサガサと煩く中身も見えず、意外と穴が開きやすいので荷物を入れるのにはお勧めしない。透明のポリ袋が良い。
  • スタッフバッグに色々なものを一つにしておくと、一見整理できているようだが、取り出したりパッキングしたりするのに不便である。出来るだけ種類別に小分けしておく方が良い。
  • 絶対に濡らしてはいけないものは、トイレットペーパーである。
  • 使わなければ濡らさずに済むことを覚えておくと良い。
  • 長期の縦走の場合、1日は沈殿する日を設けておくとよい。その日は、寝袋やテントを干してリフレッシュするとよいだろう。中には、(水洗いだけだが) 洗濯する強者もいる。
  • 夜の山は声が響く。ヒソヒソと話しても、意外と聞こえるものである。朝が早い人もいるので、21:00には静かにすること。上述の買い物袋も煩いので、21:00以降は扱いに気を付けること。
  • 夜中等、トイレに行く時が一番危険である。植村直己もトイレに出て行方不明になったのではないか、と言われている。アイゼンを付けず、無防備になりがちなので十分注意する。
  • 幕営場や小屋に着く手前に雪渓があるならば、雪を袋に入れて持っていくと良い。ビール等を雪の上で回転させれば、30秒程で飲み頃になる。
  • 幕営場や小屋の近くに沢が流れているなら、飲み物や野菜、スイカ等を冷やしておくと良い。特に雪渓から水をとっている場所では、水が冷たくよく冷える。そういう場面を見かけても、他人様の楽しみなので手を出さないこと。
  • 当然であるが、焚火はしないこと。
  • バーナー等の扱いに慣れておくこと。時々、キャンプファイヤー状態になって呆然としている登山者を見かけることがある。
  • テント内で (止むを得ず) バーナーを使う場合、酸欠に注意し喚起すること。夏場は殆ど問題ないと思うが、冬場は意外と起きやすい。だからっといって、出入り口を全開にする必要は無い。
  • 幕営場で雷が近い場合は、小屋に逃げ込むこと。幕営場は広々としている場所が多い。AMラジオをかけておき、雷雲の発生に注意すると良いだろう。ただし、音量は大きくする必要は無い。
  • テントを撤収する際や、トイレから出る際、キジ打ちを終える際は、忘れ物が無いか指差し確認をするとよい。キジ打ちだと思うが、木にぶら下がっているカメラを見かけることが多い。
  • 上部に小屋や施設がある沢の水は、直接飲まず必ず沸かして飲むこと。上高地や涸沢の梓川、丹沢の沢は危険である。
  • 冬は雪を溶かして水を作るが、塩を少し入れるとあたりにくいと言われている。


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