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歩きスマホの危険性

 ながらスマホや歩きスマホについては、既に死亡事故も発生しニュースになり[1]、危険性を認知している人は少なくないと思います。
 東京消防庁の統計では、2013年1月から9月までに、徒歩や自転車での移動中にスマートフォンや携帯電話を操作していたことが原因の事故で、24名が救急搬送されたということです。同理由で救急搬送された人は、2010年が23人、2011年が29人、2012年が34人と、年々増加傾向にあります[2](残念ながらソースを見つけられず、東京消防庁からデータが公開されていないようです)。事故の発生場所は、道路・交通施設が76.6%で鉄道の駅が約2割となりました。負傷者も20歳代が23人、30歳代18人と、若年世代での事故が多いようです。日本全国でみれば、氷山の一角でしょう。2013年10月には、携帯電話を操作していた47歳男性が踏切で東武東上線の快速電車にはねられ死亡するという事故が発生しました[3]。
 また大阪府警の分析[4]によれば、2012年に受理した路上性犯罪の通報約860件について、被害女性の14%が歩きスマホで、15%がイヤホンで音楽を聴いていたということです。また、被害女性の23%が被害に遭う前にコンビニに立ち寄っており、コンビニの外から中の様子を伺い、年恰好や顔、服装を確認されたのではないかと推測しています (こちらも、大阪府警からは公開されていないようです) 。
 首都大学東京 准教授 樋口貴広先生によれば、ヒトはあることに意識を集中していると、それ以外の視覚情報に鈍感になる非注意性盲という状態になるそうです。進路を妨げるスライドドアを設置し、何処でスライドドアの動きに気が付くか歩行実験をしたところ、普通の歩行者は約1.5m手前で気が付くそうですが、スマホ操作をしながらの歩行者の10~20%は、障害物に接触するか、ギリギリの所でないと回避できなかったそうです[5]。ある調査[6]では、歩きスマホ経験者は57.1%で、その内の常習的な経験者22.1%の内、22.9%が歩きスマホ中に事故や怪我をしたそうです。
 歩きスマホ問題は国内だけでなく、海外でも問題となっています。日本では、電車内での通話等はマナーとしてしない文化が定着しつつありますが、海外ではあまりそういう意識は無いようです。このため、ながらスマホも普通の速度で歩く[7]そうですから、ぶつかった時の衝撃や推して知るべし、です。お隣の韓国でもトラブルが発生しており、韓国交通安全公団が2011年から3年間、最も事故が多い首都圏の横断歩道10カ所で観察調査を行ったところ、歩行者の25%が横断歩道でもスマートフォンを見つめたままで、その内27%は画面に夢中になっていた[8]と報告しました。また別の前方からくる自転車のベルを鳴らす実験をしたところ、普通は15m前で気付くのですが、ながらスマホの歩行者の20代は10メートル手前、40代は7.5m手前、50代は2.5m手前で気が付くという結果となったそうです。即ち、走行中の自転車が目の前に来ないと気が付かないということです。人間の目の視野角は普段は120度ですが、画面を注視していると視野角は10度まで狭くなるそうです[9](韓国の報告も見つけられませんでした)。
 さて、ながらスマホ、歩きスマホは、周囲への注意を散漫にすることから、周囲へ注意を払うことが出来ず、自己中心的な行動をしてしまうのではないかと考えます。例えば、歩くスピードが遅くなるのは、注意が散漫だからではなく、自分は画面を見ているのだから、周囲のスピードに合わせて歩く必要はない (メールを読んだり操作することが優先だ) と考えたり、混雑する電車の中で乗降客のために移動できなかったり、自分の見えている世界だけで物事を考えてしまう傾向が強くなるのではないでしょうか。
 本話題とは離れますが、仕事ができる人はメールを処理する時間を決めて、それ以外はメールを見ないそうです。つまり、自分をコントロールできているわけです (私は出来ていません)。こういう人は、ながらスマホや歩きスマホをせず、移動するときは移動し、落ち着いたところでスマホを操作する、というコントロールが出来るのです。その点で、ながらスマホ、歩きスマホをする人は幼い、と言えるかもしれません。事実、歩きスマホを注意されて暴力をふるう事件が起きています。これも、おもちゃを取り上げられた子供が駄々をこねるのと似ている気がします。良い大人が、スマホ画面を見ながら歩く姿は、依存性から抜け出せずに自分を制御できず、何となく精神年齢が低下してきているのではないかと心配になります。
 なお、歩きスマホを取り上げてきましたが、自転車に乗りながらのスマホや携帯電話の操作は、改正道交法違反となり5万円以下の罰金となります。ましてやイヤホン等で音楽を聴きながらスマホを操作するなんていうのは、もっての外です。

[1] こくまろトレンディ. "歩きスマホ事故を防ぐ!人とぶつかることが無くなる5つのテクニックとは". http://biznot.xsrv.jp/post-995-995. 2013-12-31. (cited 2014-2-2).
[2] 日本経済新聞. "「ながらスマホ」、事故で搬送増加 1~9月は24人". http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0503Y_V01C13A1CC1000/. 2013-11-6. (cited 2014-2-2).
[3] msn産経ニュース. "携帯操作で気付かず踏切進入?電車にはねられ男性死亡 東京・板橋". http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131017/dst13101709140005-n1.htm. 2013-10-17. (cited 2014-2-2).
[4] msn産経ニュース. "被害者の3割はスマホや音楽プレーヤーの「ながら歩き」". http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130626/waf13062621590040-n1.htm. 2013-6-26. (cited 2014-2-2).
[5] NEWSポストセブン. "歩きスマホ 視覚鈍感になる危険性が科学的にも指摘される". http://www.news-postseven.com/archives/20130424_184398.html. 2013-4-24. (cited 2014-2-2).
[6] MMD研究所. " 「歩きスマホ」57.1%が経験あり、5人に1人が事故か怪我を経験". http://mmd.up-date.ne.jp/news/detail.php?news_id=1248. 2013-11-19. (cited 2014-2-2).
[7] 長浜和也. "お国が違えば考え変わる:スマホ衝突防止ケースで知る日米スマホしぐさの違い". Mobile, ITmedia. http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1401/21/news106.html. 2014-1-21. (cited 2014-2-2).
[8] The Chosunilbo. "Smartphones Cause More Accidents, Fights". http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2014/01/25/2014012500496.html. 2014-1-24. (cited 2014-2-2).
[9] 趙章恩. "韓国で「歩きスマホ」原因の交通事故2倍近く増加、危なくてもやめられないのは“中毒”のせい?". Korea on the Web, PC online. 日経パソコン. http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20140124/1119023/?rt=nocnt. 2014-1-24. (cited 2014-2-2).
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