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左回り (左側通行) か、右回り (右側通行) か?

とある大学教授が、歩行者と自転車が歩道を通行するとき、歩行者は右を歩くべきか左を歩くべきか、と疑問を呈していました。なお、本人は右側を歩くそうなのです。おそらく、歩道を広がって歩いている女子高生やご婦人の列に遭遇し、文句の一つでも言われたのでしょう。

日本はイギリスに倣い、車両は「道路の中央 (または中央線など) から左の部分を通行しなければならない」 (道路交通法第十六条4) とされています。また、改正道路交通法で、「自転車等軽車両が通行できる路側帯は道路の左側部分に設けられた路側帯」に限定されました (道路交通法第十七条の二)。歩道を通行できる場合は、左右どちらの歩道も通行できますが、歩道の中央から車道寄りの部分を徐行し、歩行者の進行を妨げる場合は一時停止しなければいけません (道路交通法第六十三条の四 2)。違反した場合は、「二万円以下の罰金又は科料に処する」 (道路交通法第百二十一条) とあります。
以上から、日本においては歩道を通行する際、自転車は車道側を、歩行者はその反対側を通行する様、定められています[1]。

それでは、人は左側 (左回り) と右側 (右回り) のどちらが歩きやすいのでしょうか。
答えは、左側ということです。例えば、陸上のトラック競技やスピードスケート等は、全て左回りで左側に寄る様になっています。この理由について調べてみたところ、諸説あるようで決め手となる理由を見つけられませんでした。
競技における左回りと右回りについて、見ていきましょう。
19世紀後半のイギリスではトラック競技は右回りで、1896年の第1回アテネオリンピックでのトラック競技は右回りだったそうです。その後、1913年に国際陸上競技連盟が設立され、左回りに統一されました[2]。これは、競技者から左回りの方が走りやすい、という意見が多かったからということです。400m走において、右利きの選手が右回りで走ると60秒04、左回りだと57秒58という結果となりました[3]。他にも左回りの方がコースタイムが良いという結果が出たそうです。また競技者からは、右回りだと外側に引っ張られる感覚がしたとの意見が出たそうです。
他にも、幾つか左回りや左側通行をとりやすいヒトの例があります。
ヒトは逃げる時、左側に逃げやすいそうです。警官が犯人を追いかける際、8割が左折して逃走するので、先回りすることで検挙率が6割アップしたそうです[4]。
暗闇や地下街では、ヒトは自然と左側を歩くようになるそうです。そういえば、新宿東口と西口の通路や、立川駅のコンコース等も左側通行っぽいですね。

この理由として、考えられるものをまとめてみました[6]。
a) 心臓が体中央の左側にあるため、左回りの方が遠心力の影響を小さくできる。
b) 心臓が体中央の左側にあるため、自然と右側を前にして心臓を守ろうとする。
c) ヒトの臓器である肝臓は重く、体の中央右側にあるため、自然と左に体を傾けている。
d) 利き手が右手の人が多く、右手を外側にした方がバランスを取りやすい。
e) 左右の足の長さが異なり、僅かだが右足の方が長い。
f) 左足を軸足にして、右足を振り上げる人が多く、この場合は左回りの方が走りやすい。
g) 地球の自転によるコリオリの力により、北半球では進行方向の右側に力が働く。
h) 武士が左側を歩くと、鞘同士がぶつかる。

さて、一つ一つ見ていきましょう。長くなりそうだなぁ...
a)とb)は、いわゆる心臓説です。どちらも心臓が左寄りにあることが理由なのですが、a)は左回りの理由、b)は左側通行の理由となっています。これが最も有力なのではないかと思います。
c)は肝臓説です。ただ、左に傾け無ければいけない程の重さなのか、ちょっと気になります。ただ、右側に肝臓があるため右に体を捻りにくいのではないか、という主張もあるようです。
d)は左利きの人への説明がつきません。なお、ヒトが生まれた当初は右利きと左利きが半々だったそうです。それが、言葉を使うようになることで左脳が発達し、このため右利きが増えたという説があります[5]。
e)については、右足の方が僅かに長い人が多いという統計情報があるそうです。
f)については、エスカレータを降りるヒトの8割は左に曲がる傾向があるそうです。このため、エスカレータの左側のテナント料は、右側のテナントよりも高く設定していることがあるそうです。また、コンビニでは、客の通路が左回りになるよう作られている所が多いそうです。これ、スーパーの「左回りの法則」と言うとか言わないとか。
g)については、南半球になると右回り (右側通行) になるのか、という疑問がありますね。
h)については、日本だけの問題になりますので、一般的ではない気がします。

ところで、全てが左回りかというと、そうではありません。
例えば競馬は、左回りと右回りがあります。府中にある東京競馬場は左回りで、船橋にある中山競馬場は右回りです。サラブレットは左右どちらにも回ることで、馬体を美しく保っているそうです[6]。また、モータスポーツのF1は右回りですが、アメリカの楕円形のコースを走るインディカーレースは左回りです。これは、遠心力により右足にかかるアクセルが踏みやすいという理由があるそうです。
最後に、ヒトではありませんが機械等はどうでしょうか。
時計は時計回りという位で、右回りです。これは、日時計が元になっているためで、日時計の動きに合わせているわけです。もちろん北半球での話で、南半球では左回りになります。歴史に「もし」はありませんが、もし南半球で時計が発明されていたら、時計は左回りになっていたかもしれませんね。それを実現したのが、オリエント時計のサザンクロスです[7]。復刻版が販売されているようですから、興味がある方は検索して購入されてみてはいかがでしょうか。
また、回転寿司のレーンは右回りになっています。これは、多くの日本人の利き目が右で、選ぶ時間を長くとれるからだそうです[8]。もっとも、店舗のレイアウトで左回りのレーンもあるそうで、現在では右回りでも左回りでも売り上げは変わらないそうです。
最後に、またまたトイレの話題ですみません。洋式トイレの水は、左回りに流れます。これは、コリオリの力による影響で、左回りの方が汚れが落ちやすいからと思いきや、たまたまだそうです[9]。世界的にみても渦の多さは日本が一番で、水が流れる時間を稼ぐためだそうです。ここでも、綺麗好きな日本人の性格が表れているようです。

[1] 警視庁: "自転車の通行方法等に関する○×クイズ", http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/bicycle_faq/administration/02.htm, (viewed 2014-7-1).
[2] まとめーたー: "陸上のトラック競技がすべて左回りなのはなぜ?", 2013-5-19, http://www.matomater.com/1108/, (viewed 2014-7-1).
[3] 森永幸夫: "左回り&右回り問題集", 楽しい授業, http://www.tim.hi-ho.ne.jp/mxc00113/, (viewed 2014-7-1).
[4] 毎日新聞: "ひったくり犯は左へ曲がる!?", 中部版夕刊, 1997-9-27.
[5] 現代ビジネス: No Title, http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37829, (viewed 2014-7-1).
[6] 稲見純也: "ひとはなぜ、左に回るのか", 逓信協会雑誌, 2010-12, http://junyainami.blog25.fc2.com/blog-entry-260.html, (viewed 2014-7-1).
[7] オリエント時計: Orient Watch Museum, http://www.orient-watch.jp/feature/museum/, (viewed 2014-7-1).
[8] マイナビニュース: "回転寿司のレーンはすべて右回りなの?", 2013-5-14, http://news.mynavi.jp/news/2013/05/14/118/, (viewed 2014-7-1).
[9] 朝日新聞: "トイレの水はなぜ左回り?", Be ののちゃんのDO科学, 2010-5-8, http://www.asahi.com/shimbun/nie/tamate/kiji/20100519.html, (viewed 2014-7-1).
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