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スィーツは疲れをとるのか

MY LOHASに面白い記事がありました。
良く、頭を使って疲れた時には糖分を摂るのが良い、と言われます。特にブドウ糖が良いとして、勧める意見が見られます。その理由として、脳が栄養としているのは糖分と脂質で、外部から取り込むしかないため頭を使った時や使う時には、糖分を摂った方が良い、というものです。
確かに、脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖であり、120g/日というブドウ糖を消費するそうです[1]。砂糖はブドウ糖と果糖とが結合したもので吸収も早く、脳がブドウ糖を必要とする際の有効な栄養分と言えます。また吸収が早い糖分は、エネルギーとしても有効なのです。
しかしエネルギーとして体内で使うためには、ビタミンB1等のビタミンやミネラルが必要です。このビタミンB1は疲労回復にも使われていて、糖分の分解にビタミンB1が使われてしまうと、疲労回復のために回せなくなり、疲れが取れにくくなります[2]。甘いスィーツを食べることで幸せ感に満たされるのは、糖分を摂ることでノルアドレナリンと呼ぶ神経伝達物質が分泌されるからだそうです。
これではスィーツを食べて幸福感に浸り頭の疲れをとろうとしても、体の疲れが取れにくくなってしまいかねません。ビタミンB1は、豚肉や鰻、玄米、全粒粉パン、蕎麦、大豆、絹ごし豆腐、胡麻等に多く含まれています。このことから、体が疲れた時はスィーツで空腹を満たすよりも、ちゃんと食事を摂った方が良いかもしれません。
また糖分を摂ることによる血糖値の影響について言及している文献も、多く見られます。甘いものを食べると血糖値が上がりますが、急激な血糖値の上昇は逆に血糖値を下げようとインスリンを分泌するため血糖値が下がってしまい集中力が無くなるというのです[3]。また血糖値が下がると、体内のアミノ酸が減少します。このアミノ酸は、脳の神経伝達物質を作るために必要な物質であり、アミノ酸が減ると脳がマヒ状態に陥ります[4]。炭水化物も糖質と同じです。食後に眠くなるのは、糖質の上昇で脳が機能不全に陥っている状況だというのです。
文献[3]や記事[5]にもある通り、脳の疲労を回復するためには、
・ビタミンB1
 糖分の代謝を高める働きがあり、豚肉、レバー、ウナギ、玄米等に含まれる。
・カルシウム
 脳内の情報伝達を補助する働きがあり、乳製品、魚介類、豆腐、胡麻等に含まれる。
・アミノ酸
 脳の働きを活発化させる働きがあり、卵、乳製品、豆類、動物性・海洋性タンパク質に含まれる。
・ビタミンC
 脳疲労を回復させる働きがあり、ピーマン、パセリ、レモン、柿、キウイフルーツ、モロヘイヤ、イチゴ等の野菜や果物に含まれる。
といった栄養素も必要なんですね。そうなると前述の様に、バランスのとれた食事をきちんと摂ることが大切、となるわけです。
カリフォルニア大学ロサンジェルス校のF. ゴメス・ピニージャ教授の研究チームは、ラットを使った実験で、ケーキ等に使われている果糖(ショ糖や果糖コーンシロップ等)は、ヒトの記憶力や脳の活動を低下させてしまうという研究成果を発表しました[6]-[8]。専門外なので詳しくは見ていませんが、ラットに迷路のルートを記憶させる実験で、ショ糖を与えたグループとショ糖よりも6倍甘い高果糖コーンシロップを与えたグループとに分け、6週間後に迷路をどれだけ覚えているかを確認しました。その結果、高果糖コーンシロップを与えたグループは動きが遅くなり、脳の活動が低下していたそうです。この実験では、高果糖コーンシロップは脳における信号伝達に支障をきたすことを示しており、その理由としてインスリンの脳細胞への影響が著しく低下したためということが分かりました。インスリンには、思考や感情を処理するのに必要な細胞を調整する機能があるそうですが、過剰な果糖を摂ることでインスリンの力が弱まり、記憶力や脳の活動が低下したためと考えられています。これは、前述の糖分を摂りすぎるとインスリンがその分解に集中的に使われてしまうことと関係があるかもしれませんね。なお、今回の果糖はあくまで甘味料や保存料としてのものであり、果物等の天然の果糖についてではないので注意が必要です。
なお糖質や炭水化物を日常的に摂っていると、より多く摂りたくなる中毒症状を起こします。これは前述の通り糖質は脳の唯一のエネルギー源であり、白砂糖や炭水化物を摂ると脳にあるA10神経系が刺激され、ドーパミンという物質が分泌され強い快感をもたらします。この流れは、コカイン等を服用した時と全く同じだそうです[4]。このため、糖は中毒性があるわけです。
また糖だけではありませんが、糖の摂り過ぎとストレスで副腎が疲労することで疲れが取れにくくなるそうです[9]。糖分を摂り過ぎると低血糖になることは説明しました。これにより、副腎は血糖値を上昇させようとアドレナリンを分泌し続けます。またストレスで抗ストレスホルモンを分泌し、副腎に大きな負担がかかり、脳へダメージを与えるのです。
簡単な確認は、LEDではない懐中電灯を片方の目尻からあてて、もう片方の目で瞳孔が収縮するか確認します。2分ほどで瞳孔が開くようであれば副腎が疲弊している状態だそうです(詳細場文献[9]を参照)。疲れた副腎には、ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウムが良いそうです。
こうしてみると、スィーツは体の疲れをとるどころか逆の作用があり、さらに脳の働きまで悪くしているのかもしれません。
ですが、スィーツを食べることで幸福感が得られるので、つきあい方が大切なのかもしれません。
眠くなる不毛な会議や講演の前には、食べない方がよさそうです。

[1] Science@Sugar: "第1章 脳のエネルギー源", 砂糖健康学入門Ⅱ, http://www.sugar.or.jp/health2/0101.shtml.
[2] 吉川圭美: "疲れをエスカレートさせる「甘いワナ」のかわし方", MY LOHAS, 2014-9-22, http://www.mylohas.net/2014/09/040876tsukare_b1.html.
[3] 笠井奈津子: "甘いものは脳に悪い すぐに成果が出る食の新常識". 幻冬舎. 2011-9.
[4] 白澤卓二: "「糖質中毒」糖が脳をバカにする! 糖に変わる脳の栄養源「ケトン体」で脳力アップ", PHP Biz Online 衆知, PHP研究所, 2013-8-7, http://shuchi.php.co.jp/article/1559.
[5] BoroughHall: "脳疲労回復には糖分だけでは足りません". 健康診断・健康管理. カラダノート. 2013-11-7. http://karadanote.jp/10405.
[6] Claire Bates: "Does sugar make you stupid? Study suggests it sabotages learning and memory". MailOnline. 2012-5-16 (update 2012-5-17). http://www.dailymail.co.uk/health/article-2145141/Does-sugar-make-stupid-Study-suggests-sabotages-learning-memory.html.
[7] Rahul Agrawal, Fernando Gomez-Pinilla: "‘Metabolic syndrome’ in the brain: de?ciency in omega-3 fatty acid exacerbates dysfunctions in insulin receptor signalling and cognition". The Journal of Physiology. Volume 590, Issue 10, pp.2485?2499, 2012-5-15. http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1113/jphysiol.2012.230078/pdf.
[8] Elaine Schmidt: "This is your brain on sugar: UCLA study shows high-fructose diet sabotages learning, memory". UCLA Newsroom. 2012-5-15. http://newsroom.ucla.edu/portal/ucla/this-is-your-brain-on-sugar-ucla-233992.aspx.
[9] 知恵子: "朝起きられない人は注意。簡単にチェックできる副腎の疲れ", MY LOHAS, 2014-10-9, http://www.mylohas.net/2014/10/041342adreno.html.
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